「魂を燃やせる仕事」を求めてチューリングへ。現場に寄り添うプロダクト開発が生む価値と面白さとは
チューリングは、Edge Computerチーム、生成AIチーム、Driving Softwareチームなど、専門性の高いエンジニアが活躍しています。しかしながら、完全自動運転の実現においては多くの開発ニーズがあり、まだまだエンジニアの活躍できる余白は数多く存在します。
本日は、2024年11月に入社したソフトウェアエンジニアのY・Iさんにインタビュー。一見すると機械工学や車両設計が主導する分野に思える自動運転技術ですが、ソフトウェアエンジニアは、自動運転実現に不可欠な存在といえます。本記事では、Y・Iさんが入社した経緯や、チューリングで開発を行うやりがいや面白さについて話を伺いました。
「完全自動運転」という壮大なテーマに向かって全力疾走する姿に強く惹かれた

ーまず、今までの経歴について教えてください。
システム工学系の大学を卒業したのち、都内のソフトウェア開発会社に新卒で入社しました。そこで1年半ほどエンジニアとして働いていましたが、さらなる成長を求め知人の紹介でゲームサービスを取り扱うスタートアップに転職します。
そのスタートアップが急成長を遂げて、最終的には上場を果たしました。開発のリーダーやCTOといった職務をいただき、充実した日々を送っていたものの、AIブームに衝撃を受けたんです。ただ、自分が今まで歩んできたキャリアとも違うし、スキルセットも揃っていないと感じて、楽しそうに見えたのですが、あまり活躍できるイメージは湧きませんでした。
そんなとき、XでCEO山本の「ソフトウェアエンジニアを募集しています」という投稿を見かけて、いいね!をつけたらすぐさまDMが飛んできて(笑)。その後、チューリングに在籍しているメンバーとも面談をさせてもらって、体験入社をした後、2024年11月に参画しました。
ーチューリングへ転職をしようと思ったきっかけについて、もう少し詳しく教えてもらえますか?
前職のゲーム業界はマーケットがシュリンクしつつあって、定年まで働けるのかという危機感を抱いていました。そんななか、先ほども話したように生成AIに可能性を感じたんです。この先10年、20年という長期スパンを考えてみても魅力的だなと思ったんですね。
ー率直に、当社およびCEO山本にはどのような印象をもちましたか。
まず、率直に感じたのは良い意味でクレイジーだなと(笑)。とにかく本気で完全自動運転という壮大なテーマに向かって全力疾走している野心に惹かれました。一般的な尺度で物事を考えると、コストやキャッシュポイントなどを考えてしまって、どんどん面白くない方向に進んでしまうんですよね。でも、山本はできるかどうかわからないけど、大きな目標に向かって果敢に挑んでいく勢いがありました。
かといって、話を聞いてみると実車を購入して走行データを取っていたり、解体して構造を分析したりと泥臭くプロジェクトを進めていて、とても面白いなと思いました。私の主観ではありますが、目標や発信に華やかさがある環境は泥臭さに蓋をしがちな部分があります。その点、チューリングでは大きな目標を追いつつ、泥臭い仕事も必死に取り組んでいる。そういうところが地に足ついていて魅力に感じたんですよね。
ーそんななかで、チューリングに入社しようと思った決め手は?
コンピューター上で全てシミュレートする仕事には、少し距離を置きたいと感じていました。結局は「机上の空論なのではないか」という疑念がつきまとって虚しさを感じるというか、閉塞感を覚えるというか……。その点チューリングはコンピューターも動かすし、実車も走らせて、まさに現実世界とインタラクションする感覚を味わえます。これは魂を燃やしていける仕事かもしれないと思ったんですね。
その一方で、正直やっていけるのかなという不安も付きまといました。今のプロジェクトが終わったら次はどんな仕事があるのか、そもそも続けられるのかということに加え、壮大なテーマに立ち向かっていかなければならないプレッシャーもありました。ただ、自分が心で感じた方向に素直に従って進んでみようと思い、入社を決めました。
使い手と共に進化! JADD STUDIOの開発の舞台裏

ー現在の業務内容について教えてください。
現在はJADD STUDIOという走行データの評価ツールの開発を行っています。JADD STUDIOがないときは、ドライバーさんたちが運転した結果を正確に評価できず、データの突き合わせや分析に時間を要していたんですね。このシステムは独自に開発・収集した自動運転AI用のデータセットで、1〜2ヶ月ほどで開発をしました。現在も適宜アップデートをかけています。
※JADD……「Japan AI Driving Dataset」の略で、チューリングが独自に開発・収集した自動運転AI用のデータセット。
ー開発を進めるうえで大変だったことは?
フロントエンドの技術は、あくまでプライベートで触れるくらいでした。実務では経験していなくて、チューリングに入社してから必死でキャッチアップしましたね。
また、取り扱うデータが大きく、何も考えずに実装すると非常に操作が重たくなってしまうので、Next.jsの機能を駆使してパフォーマンスを最適化しました。実際に使用してもらってフィードバックをもらい、その日のうちに改善をして、また使用してもらって……という繰り返しを行いながら完成させていきました。
ー他に開発しているプロダクトはありますか?
JADD STUDIOの他には、テスト評価ドライバーさん向けの「ドライバーズアプリ」を開発しています。これは、車両に乗ってデータ収集を開始・終了したことを記録することができるアプリです。
今までは、収集した走行データから車両番号を割り出すことができたものの、「誰が運転したか」までは割り出せずにドライバー単位で評価できない状況が起こっていました。そのため、このアプリを用いて既存のソフトウェアとは別軸のパイプラインで「誰が運転したか」という情報を付加しています。このアプリは好評で、アプリ上でテスト評価走行におけるやり取りもできないかといったリクエストも来ています。
ー確かに、現状ではチャット上でテスト評価走行のやり取りが行われていますよね。
そうです。ただ、この機能を搭載するには1つ大きな課題があって。それがモデルのテストを依頼するエンジニアはどのドライバーさんが運転するのか、また反対にドライバーさんはどのエンジニアの人がテストをするのか、お互いにわかってしまうことです。この情報を知ってしまうとバイアスがかかって正確にテストが実施できないんですね。そのため、どこかでマスキングできるインターフェースを構築しないといけません。
ーチューリングの開発で他とは違う点はどんなところだと思いますか?

大きく3つあります。1つめはステークホルダの多さです。チューリングでは自動運転AIを開発する機械学習エンジニア、AIを動かすシステムを開発するソフトウェア・組み込みソフトウェアエンジニア、自動運転のリサーチャーやハードウェアエンジニア、ドライバー、ビジネスサイドなどさまざまです。
さまざまなステークホルダから要求があるので、優先順位をつけてミッションクリティカルな開発を行う必要があります。限られた時間の中で事業や開発を見て、優先度を決めていくのは面白いですね。
2つめは、技術範囲の広さです。機械学習からハードウェアまで幅広い技術に触れる機会があります。例えば統合データ分析プラットフォーム「データブリックス(Databricks)」など、普段ソフトウェアエンジニアが出会うことのない技術に触れられることですね。クエリを活用して、APIのつなぎ込みやデータ分析や可視化、ETL処理などができて、とても学びがあって面白いです。
また、実世界の多種多様なデータに多く触れられる機会があるのは、まさにチューリングならではの醍醐味かなと思いますね。
最後に、エンドユーザーが真横にいて彼らからタイムリーにフィードバックを受けられることです。使い手が社内にいるので、的確な改善サイクルを回せます。
一分一秒でも早く。圧倒的なスピードが命運を分ける

ー開発では、どのようなスキルや要件が求められますか?
可用性、スケーラビリティ、レイテンシ、全ての要件が求められます。また、MLOpsデータパイプラインよりは少ないものの、一定のデータ量を扱います。そのため、ユーザー体験を考慮すると一定の処理スピードや動作の水準を満たさなければいけません。さらには、これらを日次単位でデリバリーする必要があります。
ーそもそも、なぜ日次単位のデリバリーにこだわるのでしょうか。
理由はシンプルで、時間がないからですね。2025年末までの実現を目指している「Tokyo30」もそうですし、ランウェイ(資金を使い切るまでの残存期間)という現実的なデッドラインも踏まえると、1日でも早く完全自動運転の実現に向けて動く必要があります。チューリングでは一営業日あたりに〇〇〇〇万円使っているという金額感が経営陣から開示されています。単純計算で私が1日でも早くプロダクトをデリバリーできれば、それだけのコストメリットを会社にもたらすことができます。
こういった感覚はこれまでのキャリアにはないものでしたが、事業への貢献を感じることができるので、嬉しいですね。
ーIさんのモチベーションの源泉について教えてください。
完全自動運転の実現といった大きなビジョンへ向かって進むことそのものがやりがいであり、モチベーションの源泉になっています。もちろん、今開発しているプロダクトを使ったメンバーから、「◯◯ができるようになった」「◯時間削減できた」といったコメントをもらえると、開発者としてものすごく励みになりますね。
ーIさんのポジションのやりがいや面白さはどこにあると思いますか?
統合データ分析プラットフォーム「データブリックス(Databricks)」など、普段ソフトウェアエンジニアが出会うことのない技術に触れられることですね。クエリを活用して、APIのつなぎ込みやデータ分析や可視化、ETL処理などができて、とても学びがあって面白いです。
また、実世界の多種多様なデータに多く触れられる機会があるのは、まさにチューリングならではの醍醐味かなと思いますね。
ー最後に、どんな人が向いていると思いますか?
大きなビジョンへ向かって突き進みたい、そのためには新しい技術や知識をスピーディーにキャッチアップすることも厭わない、そんな気概のある人に来てほしいです。当社のソフトウェアエンジニアは、組織におけるさまざまなレイヤーの、さまざまな課題と向き合うことが多くあります。領域によって必要な技術アセットは異なるほか、デリバリーの速度と品質の両方が求められます。
また、チューリングは急成長中のスタートアップ。事業成長に合わせて方針や問題の形もどんどん変容していくため、今まで解決した問題が突然ひっくり返ることも。ですので、変化を受け入れられる、むしろその変化にワクワクできる人が向いていると思いますね。