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大学院と新卒の二刀流を選んだKaggler、岩政の入社理由

この記事に登場する人
e2eチーム
岩政 公平 Kohei Iwamasa
九州大学の修士課程在学中にKaggleに取り組みKaggle Masterになる。サマーインターンでチューリングに関わり、インターン期間を経て2023年4月に正社員として新卒入社。現在はEnd-to-End自動運転チームでコアメンバーとして活躍している。

2023年に新卒で入社し機械学習エンジニアとしてEnd-to-End(以下E2E)自動運転開発に取り組む岩政さん。Kaggleと研究にコミットしていた彼がなぜチューリングへ入社することを決めたのか。チューリングで自動運転を開発する意義、開発にかける想いを聞きました。

Kaggleやチューリングと出会うまで

ーーチューリングを知る前、大学院生としてどのような研究をされていたのでしょうか?

九州大学の修士で数理生物学研究室に所属し、植物の葉脈のネットワーク構造を定量的に評価する研究を行っていました。生き物がつくるネットワーク構造に興味があり、葉脈のネットワーク構造について、葉の画像から葉脈画像に変換する深層学習モデルを作成しました。実はこの研究はKaggleでの学びも活かされており、研究成果は査読付き雑誌に採択されています。

ーー大学院生として研究をする他、インターンやKaggleはしていましたか?

インターンは機械学習のベースのものに複数社参加していました。また、Kaggleは趣味として取り組んでいました。もともと競争性のあるゲームが好きだったので、Kaggleにハマっていったのだと思います。

リーダーボードがあり、他の参加者の解法から学びが得られる点や、コミュニティでつながりが生まれる点などが好きでコンペティションに積極的に参加していました。また、学んだことが研究やインターンで活きることが多い点も良かったですね。

ーーチューリングのサマーインターンへ応募したきっかけについて教えてください。

チューリングを知ったのは当時入社されていたKaggle Grandmasterの井ノ上さんがキッカケです。こんな人がいるのであれば悪い会社ではないだろうなと感じていました。その頃は自動運転をつくりたいというモチベーションよりも、ビックデータを扱うことやデータセントリックな自動運転周りの開発が面白そうだと感じていました。

ーーサマーインターンでは自動運転開発のどのような部分が面白いと感じましたか?

自動運転周りの研究を進めていくと、複数のカメラやセンサーをいかに同調的に扱うか、過去の情報をどう扱うかという点がとても複雑で、面白さを感じました。また、海外に論文や社会実装でよく話題を聞くのは中国やアメリカの事例でした。

海外ではE2E自動運転の研究開発が進んでいるものの、日本ではその分野に関わり・研究できる場所は少なかったです。そのためこの領域に携わって社会実装ができ、かつ裁量を持って取り組める場所はないと感じたんです。

経営陣の強さと一緒に働くメンバーに惹かれ、新卒入社を決めた

ーーなぜ新卒でチューリングに入社する意思決定をしたのですか?

入社を決断した理由は大きく3つあります。

まず、一緒に働く方が優秀で尊敬できると感じた点です。異なるバックグラウンドのエンジニアや私がこれまで触れていない領域の方と働ける点は貴重な経験になると思いました。会社のアーリーフェーズから事業成長するまでを経験できる機会、裁量を大きく持ち自身が取り組みたいテーマに挑戦できる環境はそうそうないと感じたんです。

2つめは、経営陣です。私の兄が将棋が趣味でよく将棋番組を見ていて、山本一成さんが電王戦で戦っていることを知っていました。エンジニアとしても歴史に残る実績を出した人から声をかけられたことが嬉しかったです。

ーー経営陣に対してどんなことを感じましたか?

経営陣が基盤モデル、特に大規模言語モデル(LLM)を創業初期から信じており、そこへのスタンスがゆらがなかった点はすごいと思っています。LLMが自動運転に活かせるという考えはサマーインターン当時はセンセーショナルに感じました。そこからChatGPTが話題になり、技術者ではない人も耳にするようになりました。チューリングの経営陣が持つ、技術を読む力やそこに合わせた方針を立てる強さを実感しましたね。

3つめは、研究室の後押しがあった点です。オファー当時は研究室を休学するつもりだったのですが、指導教官の方が働きながら研究もやればいいという提案をしてくれました。その後押しもあり、社会人としてのキャリアと研究の両立にチャレンジしようと決意ができました。

自動運転を社会実装していく面白さ

ーーチューリングでのインターン期間や入社後はどのようなことに携わってきましたか?

サマーインターンの時は大規模言語モデルを動かし、複数のGPUでどう効率的に分散学習を行うかを調査していました。また信号機認識モデルの構築のため、データを集めて信号機の認識モデル学習を行っていました。

入社してからは、LLMで自動運転車を動かすデモの物体認識周りに着手し、E2E自動運転モデルの学習を進めました。そこからはチューリングが独自で収集したデータからモデルを開発しPath Planningに使われている技術を調査・実装していました。その後、販売を予定していた車両に搭載する自動運転モデルの開発をし、データ収集からセンサー周りの調整やデータパイプライン構築を行いました。

ーー そこからTokyo30(※)のプロジェクトが始まり、取り組むことやチームの変化がありました。その中で思い出に残っているものはありますか?(※東京の街中を30分以上ドライバーの介入無しで自動運転するAIモデルを開発するプロジェクト)

これまではデータがある中でモデルを構築することが多かったのですが、データ収集から一気通貫で行えたのは面白かったですね。収集したデータを処理する上で、クラウドの知識を身につける必要がありました。クラウドに強いシニアメンバーに聞きながらデータパイプラインを構築しましたが、優秀な人が入社することで組織のケイパビリティーが拡張し、開発速度が段違いで変わることを実感できたのは思い出に残っています。チームが強くなることで自分自身がアップデートされていく感覚もあり貴重な経験でした。チューリングはMLOps・機械学習・クラウド基盤周りでまだまだ開発者の手が足りていません。このあとチームがスケールしていくことも楽しみのひとつです!

ーー自動運転の開発をしていて面白いなと感じる点を教えてください。

元々論文を読むことや研究をすることがすごく好きで、それを一年通してやってきているような感覚で働けている点です。ニューラルネットワークで自動運転させるという取り組み自体がすごく面白いですね。仮にエッジデバイスで実装するには、リアルタイム性やスループットの制約を受けます。制約の中でプロダクトを形にするプロセスは面白いですし、そういった経験を短期間で数多く持てたことが幸せでした。

チューリングに入社したことで、 研究をした先の社会実装というテーマの解像度が上がり、自分の視野が広がっています。社会実装することの尊さや面白さ、価値を生み出すことの意義を実感できているんです。

ーー岩政さんがこの仕事に熱中できるのはなぜですか?

データを集めてモデルを作り、車に実装したら会社としての価値が上がり、自動車産業への貢献にもつながります。また完全自動運転が社会に実装されれば、少子高齢化社会での免許返納後の移動手段の不便さ、過疎地域の移動手段など公益性も高いです。

技術的に面白いだけでなく社会にとって価値があり、技術が実現できた時に誰もネガティブに振れる人がいないのは幸せなことです。そういった大きなテーマが仕事と直結しているのは非常に幸福なことです。

ーー今後の目標について教えてください。

大量のデータで学習し、Deep Learningで問題解決することは今や開発のトレンドになってきていると思っています。そのトレンドを自動運転ドメインで形にしたいです。機械学習の力で物理世界に影響を及ぼすこと・AIと物理世界のインタラクションというテーマは奥が深いのでとことん楽しんでいこうと思っています。

HR立石の編集後記vol.19

いつも元気でチームのムードメーカーな岩政さん。仕事を楽しむ彼の原動力がどこにあるのか、その片鱗を見ることができたインタビューでした。Kaggleコミュニティ盛り上げのために取り組んでいるKaggler Tokyoの運営など、個人の枠を超えて環境に貢献していく姿勢も好きです。これからもチューリングを盛り上げていきましょう!

ライター:久保

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